アニバーサリーの誕生まで

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〜ウェディングケーキ革命〜

日本のウェディングケーキは、以前は食べれないイミテーションばかりでした。
おいしくて美しいウェディングケーキをつくりたい、
そんな思いがきっかけとなり、アニバーサリーは誕生しました。

26歳の時、「カフェブラン」のチーフパティシエになったんです。
最初は名店で教わったケーキを作れば間違いないだろうと思っていました。
ところがことごとく売れないのです。
それぞれのお店が築き上げたレシピを自分はただ引き継いだだけだったのですね。
一生懸命にレシピを生み出し、愛情を持って育てた――そういう経験がないまま、単にレシピ通りのケーキを作ってもダメだったんです。
教わったものの上に自分らしさを加えることによって、もっと深みを出すことができる。
チーフをやったおかげで気づいたことです。

それである日、いったんショーケースのケーキを全部やめてしまって、すべて手のひらサイズのデコレーションケーキに変えちゃったんです。
5センチくらいのバースデーケーキを作ったり、それを2段、3段に重ねてミニチュアのウェディングケーキを作ったり。
それぞれに、いろんな花のモチーフを飾り付けたら「すごく面白い!」というご意見をたくさんもらって、新聞や雑誌にも取り上げられたんですね。

やはり自分はこういうケーキが天分なのかと思い、ウェディングについていろいろ調べてみたんです。
すると当時、ホテルや式場ではイミテーションケーキを使い、みんなもそれが当たり前と思っていました。
でも結婚式という大切な場で偽物を使っているのは世界でも日本だけ。
式場側の都合で簡単にできるからそうなってしまったんです。
しかし本来、記念のケーキはそうじゃないはずだと思い、ウェディングケーキを専門にした店を開こうと決心したんです。
記念日に食べるケーキは箱をあけた時から、わっと驚きがあって、感動がある。
そういうものを追求したくてケーキ作りを始めていますから、それがエスカレートしてウェディングケーキへ行きついてしまったという感じなんです。

今ではケーキのバリエーションも増え、多い時で1日に100台のウェディングケーキを作っています。
青山にお店を移してからは、ちいさなケーキや、焼き菓子も販売しはじめました。
常に新しい事に挑戦し続けるのは、たいへんなことですが、とても楽しく、それがアニバーサリーの魅力になっていくのだと思います。

sine

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